【転載】国立天文台・天文ニュース (82)
赤経 6時 47分 38.10秒 赤緯 +74度 29分 51.0 秒 (2000.0)で、銀河中心から西に32秒、北に57秒離れたところです。その後1月16日に行われたホ イップル天文台の1.5メートル望遠鏡による観測から、これはほぼ極大期にあるタイプ Iaの超新星と見られています。
続いて、富山市の青木昌勝(あおきまさかつ)さんは、口径43センチの反射望遠鏡による2月2日早朝観測のCCD画像から、「おとめ座」の銀河 NGC4691 に13.6等の超新星を発見しました。この発見も中野主一氏によって国際天文学連合に報告され、SN 1997X の符号が付けられました。これは今年になって24個目の超新星の発見です。串田嘉男さんによって、この超新星の位置は、
赤経 12時 48分 14.28秒 赤緯 -3度 19分 58.5 秒 (2000.0)と測定されています。これは NGC4691 の中心から、およそ東に7.2秒、北に0.3秒のところです。2月4日のセロ・トロロ天文台の1.5メートル反射望遠鏡によるスペクトル観測によりますと、この超新星は多分タイプIcで、極大光度を少し過ぎたところと推定されるとのことです。
串田麗樹さんの超新星発見はこれで6個目で日本人としては最多、青木さんの5個がこれに続きます。
参照 IAUC 6538(Jan.16,1997) IAUC 6552(Feb. 4,1997)
1997年2月6日 国立天文台・広報普及室