千葉の鈴木さん、M100に超新星を発見

著者 :山岡均(九大理)
連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp

NGC 4321 = M100は、私たちに最も近い銀河団である「おとめ座銀河団」に 属する渦巻銀河です。この銀河には、これまでに4つの超新星が発見されてお り(1901年、1914年、1959年、1979年)、星形成がかなり活発な銀河であると考 えられます。

このM100に、5つめの超新星が発見されました。世界最初の発見は、千葉県 にお住いの鈴木章司(すずきしょうじ)さんです。2月4.747日(世界時、以下同 様)に32cm望遠鏡と冷却CCDを使って撮影した画像から、17等の超新星を発見し たのです。この超新星は、7.10日にイタリアのM. Migliardiさんも15.3等で独 立に発見し、超新星2006Xという名前が付けられました。

Migliardiさんが測定したこの超新星の位置は、

赤経: 12時22分53.99秒
赤緯:+15度48分33.1秒 (2000年分点)

で、銀河の中心から西に12秒角、南に48秒角のところに当たります。

星生成が活発な銀河であることから、大質量星の重力崩壊による超新星であ る可能性が高いものと思われます。今後の追跡観測が期待されます。

参考文献

2005年2月8日

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