爆発後間もない超新星2004awを板垣さんが独立発見

著者 :山岡均(九大理)
連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp

山形県山形市の板垣公一さんが、1月の超新星2004A(VSOLJ ニュース 118)、2004B(VSOLJ ニュース 119)に引き続いて、3月20日(世界時、以下同様)に超新星2004awを発見されました。超新星は急速増光中と思われ、爆発から間もなくとらえられたと考えられます。

この超新星を世界で最初に発見したのは、英国のT. Bolesさんで、19.851日のことでした。板垣さんの発見は20.51日で、独立発見と認定されました。超新星の位置は、

赤経  11時57分50.24秒
赤緯 +25度15分55.1秒 (2000年分点)

で、母天体である棒渦巻銀河NGC 3997(しし座)の中心から東に28秒角、南に20秒角にあたります。渦巻の南東側の腕に乗っています。

これまで報告されている明るさは、

Mar. 13     >18.5C   板垣
     19.851  17.1C   Boles
     20.51   15.8C   板垣
     20.646  16.2C   串田(山梨県)

となっており、爆発から1週間以内であることが伺われるとともに、発見後1日足らずで1等級も明るくなるなど、ごく初期のものと考えられます。今後の分光タイプの決定が待たれます。

参考文献

2004年 3月21日

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