【転載】VSOLJニュース(044)

富山県の青木さんがごく近くの超新星2000dbを発見


著者 :山岡均(九大理)
連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp

IAUC 7475によると、富山県の青木昌勝氏は、8月6日の未明に超新星2000dbを発見されました。母銀河のNGC 3949は、おとめ座銀河団とほぼ等距離にある「おおぐま座銀河団」の一員で、ごく近傍のものといえます。青木さんは自作の超新星捜索システムを使って、精力的に超新星を発見されています。

発見時の超新星の明るさは14.3等級、位置は赤経11時53分39.75秒、赤緯+47度51分46.6秒(2000年分点)、銀河の中心から北西に20秒ほどの位置になります。この銀河はかなり大きく、超新星の位置は銀河の中央部に重なっています。中心の北西方向には、いくつかの星や点状の天体があり、超新星の同定には注意が必要です。

母銀河の距離は15Mpcほどで、この距離に出現する超新星は、明るいものでは極大で12等ほどになることが期待されます。今回の超新星2000dbは、型もまだ判明していませんが、今後の測光・分光観測が重要です。

2000年8月9日

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転載: ふくはら なおひと(福原直人) [自己紹介]