【転載】国立天文台・天文ニュース(653)

国立天文台のALMA(アルマ)計画の近況とこれからの講演会


 国立天文台が進めているALMA計画の近況報告と、これから行われる一般向け
講演会等についてのご案内をお送りします。
※適宜更新する予定ですので、最新情報についてはALMAのホームページ
 http://www.nro.nao.ac.jp/alma/ をご覧下さい。

【近況報告】

 平成16年度からの建設予算の獲得に向けて、ALMAの日本担当分の概算要求書
を6月末に文部科学省へ提出しました。日本の得意とする技術を駆使してサブミ
リ波性能を中心として大きな貢献ができるものと確信しています。
 昨年度から2年計画で進めている「大型ミリ波サブミリ波干渉計に関する研究
開発」は順調に進んでおり、アメリカ国立電波天文台のVLA観測所構内に搬入さ
れた日本の試作アンテナは組み上げが完了し、アメリカ、ヨーロッパ各1台の試
作アンテナと並んで性能評価が進められています。また、昨年度に国立天文台
の三鷹キャンパス内に新築された
高度環境試験棟には、サブミリ波デバイスなどの開発・評価試験のための環境
が整いつつあります。
 来る11月6日にはチリの建設場所での起工式が予定されており、いよいよ北ア
メリカ・ヨーロッパ担当部分の本格的な建設が始まります。日本の正式参加に
向けて皆様のより一層のご支援をお願いいたします。

【一般向け講演会・施設公開・展示等】

◎天文学講演会・南天に広がれ宇宙ロマン10
 「宇宙の新しい素顔を探る−アルマの実現に向けて」
 日時:2003年7月12日(土) 13:30-16:30
 場所:一橋記念講堂(千代田区一ツ橋、学術総合センター内)
    http://www.pecj.or.jp/jcap/jcap_3/map.htm
 講演:「アンデスの巨大望遠鏡『アルマ』でみる暗黒の宇宙」
    長谷川哲夫(国立天文台)
    「なんてんはアタカマを目指す」福井康雄(名古屋大学)
 備考:先着400名

◎国立天文台公開講座「惑星系形成」
 日時:2003年7月17日(木) 10:30-17:00頃
 場所:国立天文台(三鷹)
 講演:「電波で探る惑星系形成の現場」長谷川哲夫(国立天文台)
    「地球型惑星を探せ」田村元秀(国立天文台)
    「シミュレーションで探る惑星系形成」
    小久保英一郎(国立天文台)
 備考:大学生・大学院生対象 (事前申込制)
    http://www.nao.ac.jp/J/2003/Lectures/index.html

◎科学ライブショー・ユニバース
 日時:2003年7月26日(土) 14:30-15:10、15:30-16:10
 場所:科学技術館 http://www.jsf.or.jp/
 演目:「インカの星座とアンデスの巨大電波望遠鏡」
    阪本成一(国立天文台)
 備考:http://universe.chimons.org/jsf/

◎夏休みジュニア天文教室
 日時:2003年8月4日(月)-8日(金) 10:00-17:00
 場所:国立天文台(三鷹)
 備考:8月4日にはALMA計画準備室の近田義広、川辺良平、
    奥村幸子の3名が交代で質問や相談に応対。
    星座早見盤の工作などもあり。
    http://www.nao.ac.jp/J/2003/junior.html

◎天文宇宙の講演会
 日時:2003年8月7日(木) 18:30-20:00
 場所:諏訪市文化センター
    http://61.196.159.226/html/syougaig/syougaig09.html
 講演:「天文学最前線:宇宙に第二の地球をさがす」
    長谷川哲夫(国立天文台)
 備考:先着120名

◎天文宇宙の講演会
 日時:2003年8月8日(金) 18:30-20:00
 場所:長野県県民文化会館小ホール
    http://business2.plala.or.jp/n-kenbun/
 講演:「天文学最前線:宇宙に第二の地球をさがす」
    長谷川哲夫(国立天文台)
 備考:先着300名

◎2003青少年のための科学の祭典・長野大会
 日時:2003年8月 9日(土) 10:00-16:00
    2003年8月10日(日) 10:00-15:00
 場所:信州大学工学部(長野市若里)総合研究棟ほか
 実演:「パラボラアンテナのひみつ」ほか
 備考:スーパーボールを用いたパラボラ集光実験、
    電波望遠鏡のペーパークラフトなど

◎国立天文台野辺山地区特別公開
 日時:2002年8月23日(土) 9:30-16:00
 場所:国立天文台(野辺山)
 内容:施設公開、展示、工作、講演会等
 講演:「第2の地球探しに向かって」田村元秀(国立天文台)
    「第2の地球形成の現場へ」
    北村良実(宇宙科学研究所)、齋藤正雄(国立天文台)
 備考:http://www.nro.nao.ac.jp/~openday/
    通常の見学は年末年始休業を除き毎日可能。

◎IEEE四国支部講演会「アンデスの巨大電波望遠鏡ALMA
 〜宇宙の探求と最先端技術〜」
 日時:2003年9月24日(水) 16:30-18:30
 場所:愛媛大学工学部(松山市文京町)4号館2階第19番教室
 講演:「アンデスの巨大電波望遠鏡ALMAでえがく暗黒の宇宙」
    長谷川哲夫(国立天文台)
    「ALMAを支える最先端技術」川辺良平(国立天文台)

◎国立天文台三鷹地区特別公開「見えてきた宇宙の生いたち」
 日時:2003年10月25日(土) 10:00-19:00
 場所:国立天文台(三鷹)
 内容:施設公開、展示、工作、講演会等
 備考:http://www.nao.ac.jp/open-day/
    通常の見学は年末年始休業を除き毎日可能。

◎第4回ALMA公開講演会「アンデスの巨大電波望遠鏡
 『アルマ』実現のために −アルマで宇宙の謎にせまる!−」
 日時:2003年11月1日(土) 17:30-20:30
 場所:大阪市立科学館サイエンスシアター
    http://www.sci-museum.kita.osaka.jp/
 講演:「アルマの経過説明」阪本成一(国立天文台)
    「宇宙の謎にいどむ『アルマ』」福井康雄(名古屋大学)
    「『ビッグバン』はあった」松田卓也(神戸大学)
 備考:講演会に先立って14:00-16:30にはアトリウムにて
    特別展示「実験でさぐる電波望遠鏡のしくみ」を実施。

参照:[alma-supporter 8] ALMAニュースリリース (2003年夏号)
   国立天文台 http://www.nao.ac.jp/
   アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計
    Atacama Large Millimeter/Submillimeter Array(ALMA) 
         http://www.nro.nao.ac.jp/alma/

2003年7月11日 国立天文台・広報普及室


転載:ふくはらなおひと(福原直人)

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